こんな事が・・・![こんな事が・・・!]昔、胆石を患った事がある。 腎石も患った。 ご丁寧に膀胱結石まで。 胆石の時だけ、なぜか外科の医師に当たってしまった。 若いその医師は迷わず、「切りましょう。それが一番早い」と私の身体なのに眉ひとつ動かす事なく言った。 「それでは、明日検査に入りますので9時に来て下さい」と畳み込むように言う。 「はい」と答えながら、 「このヤロウ、人の身体を何だと思ってる」と思ったが 後の事は後で考える事にして病院をあとに・・・。 次の日は行かなかった。 そしてしばらくたってから、別の病院へ。 診察室の担当医師の名札を見て「同じ苗字の先生か!」と軽い気持ちで診察室へ入って顔を見合わせて同時に叫んだ。 「アァ!!!」 同じ人物だった。 医師も、「珍しい事があるもんだ。同姓同名の患者か!」と思ったという。 そして 「そんなに手術が嫌か?」と。 「・・・・・・・」 「もう、いいよ。 だからデータのある元の病院へおいで」 とても優しい響きだった。 私と同じ歳だと言った。 外科医としてひとり立ちしたばかりで「手術がしたくて、したくて仕方がなかった。ごめんね」 膝の上にある私の手に自分の手を置いて言った。 とても温かい手だった。 次へ ホームヘ |